「キュルキュルと音はするのに、なぜかエンジンがかからない…」
休日の朝、家族と出かけようとアルファードに乗り込み、プッシュスタートボタンを押した瞬間の焦り。痛いほど分かります。セルモーターが勢いよく回っているだけに、「バッテリー上がりではないはず。じゃあ一体何が原因なんだ?」と、余計に不安になりますよね。
この記事では、最初に行う「3つの確認手順」を公開します。簡単な確認や操作で回復する可能性も十分にあります。まずは深呼吸して、一緒に確認していきましょう。
アルファードのエンジンがかからない!セルが回るならまず確認すべき3つのこと
エンジンがかからないと、つい「故障だ!」と思い込んでしまいがちですが、実は故障ではない「操作ミス」が原因であるケースも少なくありません。まずは以下の3点をチェックして、無駄な不安を取り除きましょう。
- シフトレバーは「P」か「N」に入っていますか?
シフトレバーが中途半端な位置にあると、安全装置が働いてエンジンがかかりません。「P」に入っていても、一度「N」に入れて始動を試みてください。Pレンジスイッチの接触不良が原因の場合、これで直ることがあります。 - スマートキーの電池は切れていませんか?
スマートキーの電池が弱っていると、車がキーを認識できず、イモビライザー(盗難防止装置)が解除されません。ブレーキを踏みながら、スマートキーのトヨタマークがある面でプッシュスタートボタンに直接触れてみてください。これで始動できれば、単なる電池切れです。 - セキュリティ表示灯(鍵マーク)は消灯していますか?
メーターパネル内の鍵マークが点滅したままの場合、イモビライザーの認証エラーが起きている可能性があります。一度ドアをロックし、再度アンロックしてから始動を試みてください。
【注記】これらの操作方法はモデルや年式によって異なる場合があります。最も確実なのは、車載の取扱説明書を確認することです。
【ガソリン車限定】エンジンがかからない原因「プラグかぶり」の正しい対処法
「短時間の移動(車庫入れなど)直後ではありませんか?」
もしそうなら、エンジン内部に未燃焼のガソリンが残り、点火プラグが濡れて火花が飛ばなくなる「プラグかぶり」の可能性があります。その場合の対処法を説明しますが、必ずご自身の車の取扱説明書で正式な手順を確認してください。
【警告】かつて言われた「アクセルを全開にする」方法は、現代の電子制御された車では故障の原因となるため、絶対に行わないでください。
対処法の手順(ガソリン車の取扱説明書の記載例):
- アクセルペダルを少し(床から1/5程度)踏み込みます。
- その状態を保持したまま、ブレーキペダルを強く踏み、プッシュスタートボタンを押してエンジンがかかるまで(最大10秒程度)セルを回し続けます。※周囲の安全を確認し、急発進に備えてブレーキは強く踏み続けてください。
- エンジンが始動したら、すぐにアクセルペダルから足を離します。
- この方法でかからない場合は、それ以上試さず専門家(JAFやディーラー)に連絡してください。
ハイブリッド車ではこの操作を行わないでください。
ハイブリッド車の始動システムはガソリン車と全く異なり、プラグかぶりも基本的に発生しません。エンジンがかからない(READYインジケーターが点灯しない)場合は、システム異常の可能性が高いため、無理な操作はせず、すぐに販売店やロードサービスに連絡してください。
セルは回るのにエンジンがかからない…故障を疑う前の最終チェック「燃料ポンプ」
上記の方法を試してもエンジンがかからない場合、残念ながら自力での解決は難しい段階に入ります。次に疑うべきは「燃料ポンプ」の故障です。
燃料ポンプが正常であれば、エンジンをかける直前(IG-ONの状態)に、作動音がします。
- 車内を静かにする(オーディオやエアコンを切る)。
- ブレーキを踏まずにプッシュスタートボタンを2回押し、「IG-ON」にする。
- 後席の床下あたりから、「ウィーン」という小さなモーター音がするか耳を澄ます。
もし、この「ウィーン」という音が全くしない場合、燃料ポンプが動いておらず、エンジンに燃料が届いていません。これは部品交換が必要な故障です。
ここが「引き際」です。迷わずJAFや自動車保険のロードサービスを呼んでください。「セルは回るが、燃料ポンプの音がしない」と伝えれば、スムーズに対応してもらえます。
アルファードのエンジンがかからない時によくある質問(FAQ)
アルファードのエンジンがかからない時によくある質問をご紹介します。Q1. 何度もセルを回し続けてもいいですか?
A. いいえ、おすすめしません。1回のクランキングは10秒以内にとどめ、一度回したら30秒ほど休憩させてください。執拗にセルを回し続けると、バッテリー上がりやセルモーターの故障、未燃焼ガスによる触媒の損傷を招く恐れがあります。合計で3〜4回試してもダメなら、潔く諦めてプロを呼ぶのが、結果的に安全で経済的です。
まとめ:アルファードのエンジンがかからない(セルは回る)時の原因と対処法総括
「セルは回る」ということは、少なくともバッテリーとセルモーターは生きています。それだけで、状況は最悪ではありません。
- まずはシフト位置やスマートキーなどの「うっかりミス」を確認する。
- 次に「取扱説明書でプラグかぶりの対処法を確認」し、慎重に試みる(ガソリン車のみ)。
- それでもダメなら「燃料ポンプ」の音を確認し、無音ならプロを呼ぶ。
この手順で原因を絞り込めれば、あとはプロに任せるだけです。焦らず、安全な場所で待機してください。あなたのアルファードが元気に復活することを願っています。
[参考文献リスト]
- トヨタ アルファード 取扱説明書 – トヨタ自動車
- クルマのトラブル解決 – JAF(日本自動車連盟)